喉頭とは

喉頭は、いわゆる「のどぼとけ」のところにある器官で、空気の通り道というだけでなく、声帯を振動させて声を出すという働きもあります。また、飲食物を飲み込むときには、喉頭蓋(こうとうがい)と呼ばれるフタを閉じることにより、飲食物が間違えて気管に入ること(誤嚥:ごえん)を防いでいます。

喉頭がん検診

喉頭癌の初期症状としては、声がれを訴える方が多いです。
喉の違和感や痛み等の症状も1ヶ月くらいしても治らない方は受診をお勧めします。

ファイバースコープを鼻から入れて、咽頭・喉頭を観察し、上~下咽頭癌、喉頭癌、声帯ポリープなどの鑑別を行います。
鼻腔をスプレーで局所麻酔したうえで、鼻から軟性のファイバースコープを挿入し、喉頭内をモニターで細かく観察して癌病変の有無などを観察します。
1ミリ程度の小さな病変まで発見することが可能です。痛みはほとんど無く、短時間で終了します。

咽頭とは

咽頭とは鼻の奥から食道の入り口までの食物や空気の通り道です。
3つの部分に分かれていて上から「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と続きます。

咽頭がん検診

がんが咽頭のどの部分にできるかによって症状が異なりますが、咽頭がんを疑う症状としては

  • 片方の耳のつまった感じや、聞こえにくさが続いて治らない。
    (成人の場合、上咽頭がんが原因で中耳炎になる事があります)
  • のどの一定の場所に異物感や違和感、痛みがあり治らない。
  • 食べ物が飲み込みにくい。
  • 片方の扁桃腺だけが大きくなってきた。(痛くない場合もあります)
  • 声がれが治らない。
  • 首にしこりができて大きくなってきた。

などがあります。
これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は受診をお勧めします。

口の中を診察しますが、チェックできるのは中咽頭の一部だけです。
咽頭全体を詳しく観察するためには、ファイバースコープでの観察が必要です。方法は喉頭がん検診と同様です。
またヘビースモーカーやたくさんお酒を飲まれる方は、咽頭がん・喉頭がんのリスクが高いため、年に一度は耳鼻咽頭科でのチェックをお勧めします。
「痛くないから大丈夫だと思っていた」という方が多くいらっしゃいます。小さいうちは痛みを伴わないことが多いので、注意して下さい。